【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
「二十分もあれば炊けるよ。ほとんど自炊しないから米は虫が入らないように野菜室に入っている」
冷蔵庫の野菜室からプラスチックのケースを出して、柊吾さんは袖をまくりお米を洗おうとした。
「私が洗います」
そこで火にかけていた鍋を思い出して、慌ててガス台のスイッチを切る。
「……ごめんなさい」
火は弱火だったので焦げることはなかったけれど、自分ってこんなにドジだったのかと思い知らされた。
うなだれる私の頭にふんわり大きな手のひらが置かれた。その手は温かくて優しい。
「新米主婦だろう? それくらいで俺は目くじらを立てないから」
彼の手と言葉に慰められた私はコクッと頷く。
それから柊吾さんはお米を研いで炊飯器にセットし、私をソファへ連れていった。
ソファに並んで座り、私のほうに身体を向けてから口を開く。
「学校はどうだった?」
「楽しかったです。アリッサとベラといって、とても仲がいい友人がふたりいるんです。突然の結婚にびっくりされました」
「で、なんと答えたんだ?」
瞳を合わせられて言葉に詰まる。
運命の人だと彼女たちに言ったのだ。そんなこと恥ずかしくて話すのに躊躇する。
「真実を?」
私はブンブンと頭を横に振る。
冷蔵庫の野菜室からプラスチックのケースを出して、柊吾さんは袖をまくりお米を洗おうとした。
「私が洗います」
そこで火にかけていた鍋を思い出して、慌ててガス台のスイッチを切る。
「……ごめんなさい」
火は弱火だったので焦げることはなかったけれど、自分ってこんなにドジだったのかと思い知らされた。
うなだれる私の頭にふんわり大きな手のひらが置かれた。その手は温かくて優しい。
「新米主婦だろう? それくらいで俺は目くじらを立てないから」
彼の手と言葉に慰められた私はコクッと頷く。
それから柊吾さんはお米を研いで炊飯器にセットし、私をソファへ連れていった。
ソファに並んで座り、私のほうに身体を向けてから口を開く。
「学校はどうだった?」
「楽しかったです。アリッサとベラといって、とても仲がいい友人がふたりいるんです。突然の結婚にびっくりされました」
「で、なんと答えたんだ?」
瞳を合わせられて言葉に詰まる。
運命の人だと彼女たちに言ったのだ。そんなこと恥ずかしくて話すのに躊躇する。
「真実を?」
私はブンブンと頭を横に振る。