【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
「ホームステイ先の奥さまが日本人で、梨沙というんです。彼女が教えてくれたレシピで。失敗しなくてよかった」
「なるほど。たしかオーリィ氏は政治家だと顔合わせのときにお義父さんが話していたな。かなりの親日家だとも」
話をしながら、柊吾さんは嫌な顔をせずに食べ進めてくれる。
「素敵なご夫婦です。子供たちもかわいくて。最初は不安だったパリの生活がオーリィ家のみなさんのおかげで楽しく過ごさせてもらいました」
「土曜日に荷物を取りに伺いたいと都合を聞いてくれないか?」
「はい。あとで聞いてみます」
ちゃんと私のことを考えてくれる柊吾さんに笑顔を向けた。
もうすぐ二十四時。
静寂に包まれた寝室のベッドで、私はひとり横になっていた。
柊吾さんは書斎で仕事をしている。日本の本社との時差がある関係で、睡眠を削って仕事をすることも多いと言っていた。
今朝のことで、一緒に寝るのは気まずいから、彼がまだ仕事があると言ったそのときは顔に出さずに喜んだ。
だから、柊吾さんが来る前にさっさと眠ってしまえばいいのに、眠れなくて寝返りを何度も打っている現状。
仕方なく柊吾さんが来たら寝たふりをしようと決め込んでいたけれど、それから一時間経っても彼は姿を見せない。
そのうちに眠くなって、たっぷり空いている隣のスペースに背中を向けて、眠りに落ちた。
「なるほど。たしかオーリィ氏は政治家だと顔合わせのときにお義父さんが話していたな。かなりの親日家だとも」
話をしながら、柊吾さんは嫌な顔をせずに食べ進めてくれる。
「素敵なご夫婦です。子供たちもかわいくて。最初は不安だったパリの生活がオーリィ家のみなさんのおかげで楽しく過ごさせてもらいました」
「土曜日に荷物を取りに伺いたいと都合を聞いてくれないか?」
「はい。あとで聞いてみます」
ちゃんと私のことを考えてくれる柊吾さんに笑顔を向けた。
もうすぐ二十四時。
静寂に包まれた寝室のベッドで、私はひとり横になっていた。
柊吾さんは書斎で仕事をしている。日本の本社との時差がある関係で、睡眠を削って仕事をすることも多いと言っていた。
今朝のことで、一緒に寝るのは気まずいから、彼がまだ仕事があると言ったそのときは顔に出さずに喜んだ。
だから、柊吾さんが来る前にさっさと眠ってしまえばいいのに、眠れなくて寝返りを何度も打っている現状。
仕方なく柊吾さんが来たら寝たふりをしようと決め込んでいたけれど、それから一時間経っても彼は姿を見せない。
そのうちに眠くなって、たっぷり空いている隣のスペースに背中を向けて、眠りに落ちた。