【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
いつでも遊びに来てねと、オーリィ氏と梨沙、ポーリンに見送られて、私と柊吾さんは迎えの車で自宅へ向かっていた。
もうすぐ十七時になるところだ。
帰るとき、ジュリアンはいなくて、友達の誘いがあり出かけたと、申し訳なさそうに梨沙が言った。
申し訳ないどころか、いなくてホッとした。たぶんジュリアンも顔を合わせるのが気まずくて出かけたのだと思う。
隣に座る柊吾さんは思案顔で黙っている。
柊吾さんが来てくれて私は助かったけど、ジュリアンのプライドはズタズタだっただろう。
弟のように接してきたのに……。
ジュリアンの心を傷つけてしまい、冷静になった私の胸は痛かった。
当分はオーリィ家を訪れないほうがいい。
スーツケースはコンシェルジュが運んでくれて、玄関で対応した柊吾さんがリビングへ戻ってきた。
柊吾さんとふたりきりになって正直言って気まずい……。
「ゆ、夕食は――」
梨沙の美味しいフレンチをたくさん食べたおかげで空腹感はまったくないけど、なにか話そうと口を開いた瞬間、柊吾さんの腕が私の背に回った。
「きゃっ!」
柊吾さんに抱きしめられて、私の目が大きく見開く。
もうすぐ十七時になるところだ。
帰るとき、ジュリアンはいなくて、友達の誘いがあり出かけたと、申し訳なさそうに梨沙が言った。
申し訳ないどころか、いなくてホッとした。たぶんジュリアンも顔を合わせるのが気まずくて出かけたのだと思う。
隣に座る柊吾さんは思案顔で黙っている。
柊吾さんが来てくれて私は助かったけど、ジュリアンのプライドはズタズタだっただろう。
弟のように接してきたのに……。
ジュリアンの心を傷つけてしまい、冷静になった私の胸は痛かった。
当分はオーリィ家を訪れないほうがいい。
スーツケースはコンシェルジュが運んでくれて、玄関で対応した柊吾さんがリビングへ戻ってきた。
柊吾さんとふたりきりになって正直言って気まずい……。
「ゆ、夕食は――」
梨沙の美味しいフレンチをたくさん食べたおかげで空腹感はまったくないけど、なにか話そうと口を開いた瞬間、柊吾さんの腕が私の背に回った。
「きゃっ!」
柊吾さんに抱きしめられて、私の目が大きく見開く。