【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
二時間後、私たちはシャンゼリゼ大通りに面する老舗カフェのテラス席にいた。
もうお昼に近い時間。あれからバスルームとベッドで箍が外れたように求め合ったせいで、出かけるまでに時間を要してしまった。
オーダーを済ませ、バターたっぷりのクロワッサンとカフェオレを待っているところ。
「寒くないか? 思ったより風が冷たいな。中へ入る?」
お天気はいいけれど、空気はこれから近づいてくる冬の気配をまとっている。
隣に座る柊吾さんはカシミアのチェスターコートを着ている。私のためにそれを脱ごうとしたのを止め、彼の胸に手を置いてにっこり笑う。
「大丈夫。ここがいいです。あっ、脱がないで。柊吾さんが風邪を引いちゃう。ほら、ショールもあるし」
黒のジャケットの上からふんわりと真っ赤なショールを巻いている。
そこへ温かい飲み物と、食欲をそそるほんのり甘い香りのするクロワッサンが運ばれてきた。
「いただきます」
サクサクのクロワッサンをちぎり、カフェオレにつけてパクッと口へ運ぶ。
「う~ん。おいひい」
カフェオレを吸ったクロワッサンは、口の中でとろけてあっという間になくなってしまう。
柊吾さんも同じようにして食べている。
もうお昼に近い時間。あれからバスルームとベッドで箍が外れたように求め合ったせいで、出かけるまでに時間を要してしまった。
オーダーを済ませ、バターたっぷりのクロワッサンとカフェオレを待っているところ。
「寒くないか? 思ったより風が冷たいな。中へ入る?」
お天気はいいけれど、空気はこれから近づいてくる冬の気配をまとっている。
隣に座る柊吾さんはカシミアのチェスターコートを着ている。私のためにそれを脱ごうとしたのを止め、彼の胸に手を置いてにっこり笑う。
「大丈夫。ここがいいです。あっ、脱がないで。柊吾さんが風邪を引いちゃう。ほら、ショールもあるし」
黒のジャケットの上からふんわりと真っ赤なショールを巻いている。
そこへ温かい飲み物と、食欲をそそるほんのり甘い香りのするクロワッサンが運ばれてきた。
「いただきます」
サクサクのクロワッサンをちぎり、カフェオレにつけてパクッと口へ運ぶ。
「う~ん。おいひい」
カフェオレを吸ったクロワッサンは、口の中でとろけてあっという間になくなってしまう。
柊吾さんも同じようにして食べている。