【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
高級外車の横には制服を着た運転手が立っている。イタリア人だろうか。口ひげを生やした赤毛の男性で、四十代後半くらいに見えるけれど、外国人は容姿で年齢を判断しにくい。意外と若かったりするから。
「ようこそローマへ。シニョール・ヤガミ、半年ぶりですね。かわいいシニョリータをお連れとは」
ふたりは親し気に握手している。
「アルマンド、彼女はシニョーラで私の妻だ」
柊吾さんはイタリア語を流暢に話し、度肝を抜かれる。
私にわかるのはシニョール、シニョーラ、シニョリータだけ。それも機内でガイドブックの〝簡単イタリア語〟を読んだから。
まさかイタリア語までも話せるとは思ってもみなかった。
「ご結婚おめでとうございます。幸せそうでなによりです」
アルマンドは私たちににっこり笑った。
口をあんぐり開けている私に柊吾さんは片方の眉を上げた。
「どうした?」
「どんな頭をしているのかなって……」
柊吾さんが顔をほころばせる。
「かわいすぎてキスしたくなったが、へそを曲げられると困るからやめておこう」
「へそなんか曲げませんからっ」
「ほら、乗って。時間がない」
アルマンドが開けてくれた後部座席に私たちは落ち着いた。
「ヴァチカン市国へ向かってもらっている。行きたいと言っていただろう?」
「もちろん! 楽しみです」
車は三十分ほどでヴァチカン市国へ到着した。
「ようこそローマへ。シニョール・ヤガミ、半年ぶりですね。かわいいシニョリータをお連れとは」
ふたりは親し気に握手している。
「アルマンド、彼女はシニョーラで私の妻だ」
柊吾さんはイタリア語を流暢に話し、度肝を抜かれる。
私にわかるのはシニョール、シニョーラ、シニョリータだけ。それも機内でガイドブックの〝簡単イタリア語〟を読んだから。
まさかイタリア語までも話せるとは思ってもみなかった。
「ご結婚おめでとうございます。幸せそうでなによりです」
アルマンドは私たちににっこり笑った。
口をあんぐり開けている私に柊吾さんは片方の眉を上げた。
「どうした?」
「どんな頭をしているのかなって……」
柊吾さんが顔をほころばせる。
「かわいすぎてキスしたくなったが、へそを曲げられると困るからやめておこう」
「へそなんか曲げませんからっ」
「ほら、乗って。時間がない」
アルマンドが開けてくれた後部座席に私たちは落ち着いた。
「ヴァチカン市国へ向かってもらっている。行きたいと言っていただろう?」
「もちろん! 楽しみです」
車は三十分ほどでヴァチカン市国へ到着した。