【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
第7章 日本での新生活
十二月十日、柊吾さんと私は羽田国際空港に降り立った。
実家の両親が迎えに来ると言ってくれたが、新しい住居への引っ越しもあり慌ただしいため、また後日に会うことになっている。
パリを二十時に出発し、到着は日本時間で翌日の十四時四十五分。予定より二十分早く着陸した。
入国審査、税関の手荷物検査を終えて出口に向かう。
ほとんどの荷物は送っているので、スーツケースひとつだけで、柊吾さんが引いてくれている。
「疲れただろう」
「ううん。機内は快適だったし、残務整理と引継でずっと忙しかった柊吾さんのほうが疲れていると思う」
「俺は大丈夫だ。迎えが来ているはずだから。すぐに家で休めるよ」
新しい住まいは八神物産の不動産部門が探してくれた。麻布のタワーマンションだと聞いている。実家と同じ港区。
到着ロビーを出ると、柊吾さんのもとへひとりの女性が近づき、丁寧に頭を下げた。
「お疲れさまです」
私はキャメル色のコートを着た女性に見覚えがあった。パリの空港で柊吾さんと歩いていた女性だ。
「心春、紹介しよう。俺の第二秘書をしている辻野(つじの)さんだ」
柊吾さんの言葉で、その女性が秘書だったことがわかり安堵した。
彼女のことはもう気にはしていなかったが、やはり誰なのかわかるとホッとする。
実家の両親が迎えに来ると言ってくれたが、新しい住居への引っ越しもあり慌ただしいため、また後日に会うことになっている。
パリを二十時に出発し、到着は日本時間で翌日の十四時四十五分。予定より二十分早く着陸した。
入国審査、税関の手荷物検査を終えて出口に向かう。
ほとんどの荷物は送っているので、スーツケースひとつだけで、柊吾さんが引いてくれている。
「疲れただろう」
「ううん。機内は快適だったし、残務整理と引継でずっと忙しかった柊吾さんのほうが疲れていると思う」
「俺は大丈夫だ。迎えが来ているはずだから。すぐに家で休めるよ」
新しい住まいは八神物産の不動産部門が探してくれた。麻布のタワーマンションだと聞いている。実家と同じ港区。
到着ロビーを出ると、柊吾さんのもとへひとりの女性が近づき、丁寧に頭を下げた。
「お疲れさまです」
私はキャメル色のコートを着た女性に見覚えがあった。パリの空港で柊吾さんと歩いていた女性だ。
「心春、紹介しよう。俺の第二秘書をしている辻野(つじの)さんだ」
柊吾さんの言葉で、その女性が秘書だったことがわかり安堵した。
彼女のことはもう気にはしていなかったが、やはり誰なのかわかるとホッとする。