【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
 愛し合っているじゃないか……?

 どういうこと? 柊吾さんと誰が……?

 じりっと後退し、ドアから離れる。プレゼントを抱えたまま、リビングのソファ座り、大きく深呼吸した。

 心臓がドクドク暴れて痛いくらいだ。

 息が苦しい……。

 柊吾さんには愛し合っている人がいるっていうこと……?

 でも……と、認めない自分がいる。

 柊吾さんは私を愛していると……。

「心春? ぼんやりしてどうした?」

 ハッと顔を上げると、柊吾さんがソファの横に立っていた。

「え? ううん。ちょっと疲れただけ……運転して疲れているのは柊吾さんなのに」

 さっきのことを引きずってしまい、こわばった笑顔になってしまう。

「それは? 俺のクリスマスプレゼント?」

 だけど柊吾さんは私の表情に気づかなかったようで、私が抱えている長い箱へ視線を向けている。

「う、うん。そう」

 動揺を隠そうとして、持っていたプレゼントを柊吾さんへ差し出す。

「ありがとう。俺もあるんだ。メリークリスマス」

 柊吾さんは私のプレゼントを受け取る前に、後ろ手に持っていた白いバラの花束を私に渡し、隣に腰を下ろす。

 花束はこじんまりとした大きさだけど、男性から花束をもらったことがない私は感動した。

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