【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
第8章 心春の決心
日曜日はお義父さまの退院祝いをする日だった。
一緒に昼食を食べることになっており、私は初めて柊吾さんの実家へ出かけた。
場所は千代田区で、近隣には首相官邸や国会議員宿舎などがあるという。
大通りから曲がると、石造りの塀沿いに柊吾さんは車を走らせている。塀は高さがあり、かなり走った気がした。
驚くことにこの塀の向こうが八神家の敷地だと柊吾さんが教えてくれる。
世界に名だたる八神物産なのだから、裕福ではあると思うが目を丸くするほどの広さだった。
車二台分ほどの幅がある正門に車を進ませると、門が自動で開いた。
「すごい……公園みたい……」
正門から家に向かう中、周りの木々を見て率直な声が出る。
「それほど広くはないさ」
百メートルほど走り、大きなヨーロピアンスタイルの建物の前に停車した。
ブラックスーツを着た白髪交じりの男性が待ち構えていて、助手席側のドアを開けてくれる。
車から降りると、クリーム色のワンピースのスカートの裾がふわりと揺れた。
「若奥さま、私は執事の神(かん)田(だ)と申します。よろしくお願いいたします」
神田さんに深く頭を下げられ、コートを前に持ったままお辞儀をした。
「よ、よろしくお願いします。あ、心春です」
まさか執事がいるとは思ってもみなかった私は、自己紹介をする声が上ずってしてしまう。
一緒に昼食を食べることになっており、私は初めて柊吾さんの実家へ出かけた。
場所は千代田区で、近隣には首相官邸や国会議員宿舎などがあるという。
大通りから曲がると、石造りの塀沿いに柊吾さんは車を走らせている。塀は高さがあり、かなり走った気がした。
驚くことにこの塀の向こうが八神家の敷地だと柊吾さんが教えてくれる。
世界に名だたる八神物産なのだから、裕福ではあると思うが目を丸くするほどの広さだった。
車二台分ほどの幅がある正門に車を進ませると、門が自動で開いた。
「すごい……公園みたい……」
正門から家に向かう中、周りの木々を見て率直な声が出る。
「それほど広くはないさ」
百メートルほど走り、大きなヨーロピアンスタイルの建物の前に停車した。
ブラックスーツを着た白髪交じりの男性が待ち構えていて、助手席側のドアを開けてくれる。
車から降りると、クリーム色のワンピースのスカートの裾がふわりと揺れた。
「若奥さま、私は執事の神(かん)田(だ)と申します。よろしくお願いいたします」
神田さんに深く頭を下げられ、コートを前に持ったままお辞儀をした。
「よ、よろしくお願いします。あ、心春です」
まさか執事がいるとは思ってもみなかった私は、自己紹介をする声が上ずってしてしまう。