【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
 食事後、シャワーを浴びてから、Tシャツとコットン素材のショートパンツ姿で、ポーリンの部屋へ行く。

 ポーリンもシャワー後で明るいブラウンの髪が濡れている。

「ここに座って!」

 彼女はポスンとベッドの端に腰を下ろし、隣をポンポンと叩き私を座らせる。

「なんかいいことでもあった?」
「わかるの?」

 ポーリンは目を丸くする。

 ウキウキした明るい表情を見て、わからないほうが鈍感だって。

「話して」

 私がにっこり笑って促すと、ポーリンは嬉しそうに瞳を輝かせながら口を開いた。

「前から気になっていたサミュエルと同じクラスになったの! しかも席が隣に。もう学校へ行くのが楽しみよ!」
「よかったね。サミュエルって、バカンスのときに話していた子でしょう?」
「うん。すっごくイケメンなの」

 ポーリンは頬を赤く染める。

 彼女は日本人の血が入っているせいか、現地の子に比べて奥手で、外では思ったことを言えない性格なのだ。

 それから二十三時近くまで話が弾み、あくびを噛み殺しながら、私はポーリンの部屋から自室へ戻った。

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