【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
「食べ終えたら本を見に行きたい。洋書もある本屋さんが近くにあるの」
「それはいいな。食べたら行ってみよう」
ほどなくして、生ハムと目玉焼きののったガレットが運ばれ、私たちは話をしながら楽しく食事をした。
ふいに赤ちゃんの泣き声が近くでした。隣の席のベビーカーからだった。夫婦で食事中のようで、奥さまがベビーカーから泣いている赤ちゃんを抱き上げてあやす。
その姿を食べるのも忘れて見てしまう。
私もあんな風に……。
「心春? どうした?」
「え? あ、うん。なんでもない」
柊吾さんににっこり笑って、ひと口に切ったガレットを頬張った。
カフェを出ると少し歩き書店へ到着した。
広い店内へ入り、洋書コーナーへ歩を進める。そこには種類は少ないものの、五カ国ほどの書籍が並んでいた。
柊吾さんはアメリカのビジネス書を手にして真剣な眼差しでめくっている。
私は彼から離れ、美術書のあるコーナーへ向かった。日本で過去に開かれた絵画展の解説などが入った書籍が欲しかったのだ。
少しして柊吾さんが二冊の洋書を持ってやってきた。
「決まったよ。心春は?」
「私はこれに」
A4判の書籍を柊吾さんに見せる。
「それはいいな。食べたら行ってみよう」
ほどなくして、生ハムと目玉焼きののったガレットが運ばれ、私たちは話をしながら楽しく食事をした。
ふいに赤ちゃんの泣き声が近くでした。隣の席のベビーカーからだった。夫婦で食事中のようで、奥さまがベビーカーから泣いている赤ちゃんを抱き上げてあやす。
その姿を食べるのも忘れて見てしまう。
私もあんな風に……。
「心春? どうした?」
「え? あ、うん。なんでもない」
柊吾さんににっこり笑って、ひと口に切ったガレットを頬張った。
カフェを出ると少し歩き書店へ到着した。
広い店内へ入り、洋書コーナーへ歩を進める。そこには種類は少ないものの、五カ国ほどの書籍が並んでいた。
柊吾さんはアメリカのビジネス書を手にして真剣な眼差しでめくっている。
私は彼から離れ、美術書のあるコーナーへ向かった。日本で過去に開かれた絵画展の解説などが入った書籍が欲しかったのだ。
少しして柊吾さんが二冊の洋書を持ってやってきた。
「決まったよ。心春は?」
「私はこれに」
A4判の書籍を柊吾さんに見せる。