【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
彼のあとを歩いていると、手に持っていたスマホが振動した。真悠からのメールだった。
フランスを発つ前に一時期帰国するから会おうとメッセージを送っていたのだ。
【もう着いた頃かな? あ、ポストカードありがとね。ルノワールの『ふたりの女の子』は、私の好きな絵画よ】
え……?
真悠からのメッセージに目が点になる。
あのポストカードは落としてしまって諦めていたものだ。
だけど真悠の手元に届いたということは、誰かが拾ってポストに投函してくれたということ。
なぜだか、それがあの日本人男性であるような気がしてならない。
もう二度と会うことはないのに、あのときあんな言い方をしなければよかったと、ちょっぴり後悔した。
「心春さん、どうかしましたか?」
田口さんが振り返り私を見ていた。
ポストカードが真悠のもとへ届いたことにびっくりして、いつの間にか足を止めていたのだ。
「なんでもないです」
五メートルほど先で待っている田口さんに小走りで近づいた。
フランスを発つ前に一時期帰国するから会おうとメッセージを送っていたのだ。
【もう着いた頃かな? あ、ポストカードありがとね。ルノワールの『ふたりの女の子』は、私の好きな絵画よ】
え……?
真悠からのメッセージに目が点になる。
あのポストカードは落としてしまって諦めていたものだ。
だけど真悠の手元に届いたということは、誰かが拾ってポストに投函してくれたということ。
なぜだか、それがあの日本人男性であるような気がしてならない。
もう二度と会うことはないのに、あのときあんな言い方をしなければよかったと、ちょっぴり後悔した。
「心春さん、どうかしましたか?」
田口さんが振り返り私を見ていた。
ポストカードが真悠のもとへ届いたことにびっくりして、いつの間にか足を止めていたのだ。
「なんでもないです」
五メートルほど先で待っている田口さんに小走りで近づいた。