【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
牛脂のあとに牛肉を入れると、なんともいえない美味しそうなにおいが漂い始める。そこへお母さんが割り下を注いだので、さらに食欲を刺激するにおいになった。
お父さんが、まだ暑いのにすき焼きかと文句を言わないところをみると、前もって相談していたに違いない。
「食べなさい」
「はい」
私は卵をといた小どんぶりに上等なお肉を入れて口に運ぶ。
う~ん。美味しい。
口に入れた瞬間、とろけてなくなりそう。さすがA5ランクの和牛だ。
「美味しいか。すき焼きは向こうではなかなか食べられないだろう」
「そうだね。あ、帰るときに鉄鍋を持っていこうかな。でも、梨沙のことだから持っているかもしれない。オーリィ氏は和食が大好きだから」
あとでメッセージを送って聞かなきゃ。
「エヴァンや家族は元気か?」
「うん。みんな優しくて、楽しいよ。それよりお父さん、話ってなに? 今週ずっと気になって気分が落ち着かなかったんだから」
私を帰国させた理由を知りたくて、食べるのもそこそこで切り出す。
「お前の結婚相手が決まったんだ」
耳慣れない〝結婚相手〟の言葉に、お箸をもったままキョトンとなってお父さんの顔を見つめた。
お父さんが、まだ暑いのにすき焼きかと文句を言わないところをみると、前もって相談していたに違いない。
「食べなさい」
「はい」
私は卵をといた小どんぶりに上等なお肉を入れて口に運ぶ。
う~ん。美味しい。
口に入れた瞬間、とろけてなくなりそう。さすがA5ランクの和牛だ。
「美味しいか。すき焼きは向こうではなかなか食べられないだろう」
「そうだね。あ、帰るときに鉄鍋を持っていこうかな。でも、梨沙のことだから持っているかもしれない。オーリィ氏は和食が大好きだから」
あとでメッセージを送って聞かなきゃ。
「エヴァンや家族は元気か?」
「うん。みんな優しくて、楽しいよ。それよりお父さん、話ってなに? 今週ずっと気になって気分が落ち着かなかったんだから」
私を帰国させた理由を知りたくて、食べるのもそこそこで切り出す。
「お前の結婚相手が決まったんだ」
耳慣れない〝結婚相手〟の言葉に、お箸をもったままキョトンとなってお父さんの顔を見つめた。