【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
これはあの人の方から断ってもらわなきゃ。
そう心に決めたとき、「ではどうぞお着替えください」と声をかけられた。
女性スタッフふたりはその場で振袖をたたんでいる。
「お母さん、もう大丈夫だから。あ、これは持って帰ってくれる?」
肌襦袢だけの姿になった私はドレッサーの前に座って、髪飾りをサクサク抜いていく。
横でお母さんは私が髪から抜いた飾りをケースにしまっていった。
レモンイエローのAラインのワンピースとシルバーのパンプス。結っていた髪は下ろして、耳の横でふたつに結んだ。
そうすると、女子中学生に見えるくらい幼くなる。もちろんメイクも落として、薄いピンクのグロスだけ。
そう見せるのは作戦で、私はあなたよりずいぶん若いアピールだ。
チェーンバッグを斜めがけして、指定されたロビーラウンジへ向かう。
一階にあるロビーラウンジは高級感のあるシックなえんじ色のソファで統一されており、ひとり掛けのソファに彼はゆったりと座っていた。
私が近づくと、スマホをポケットにしまい立ち上がる。
「行こうか」
「ラウンジでお話してもいいかと」
「ここは意外と声が響く。周りの者に聞かせてもいいのならかまわないが」
ここは二階までの明るく開放感のある吹き抜けになっている。
そう心に決めたとき、「ではどうぞお着替えください」と声をかけられた。
女性スタッフふたりはその場で振袖をたたんでいる。
「お母さん、もう大丈夫だから。あ、これは持って帰ってくれる?」
肌襦袢だけの姿になった私はドレッサーの前に座って、髪飾りをサクサク抜いていく。
横でお母さんは私が髪から抜いた飾りをケースにしまっていった。
レモンイエローのAラインのワンピースとシルバーのパンプス。結っていた髪は下ろして、耳の横でふたつに結んだ。
そうすると、女子中学生に見えるくらい幼くなる。もちろんメイクも落として、薄いピンクのグロスだけ。
そう見せるのは作戦で、私はあなたよりずいぶん若いアピールだ。
チェーンバッグを斜めがけして、指定されたロビーラウンジへ向かう。
一階にあるロビーラウンジは高級感のあるシックなえんじ色のソファで統一されており、ひとり掛けのソファに彼はゆったりと座っていた。
私が近づくと、スマホをポケットにしまい立ち上がる。
「行こうか」
「ラウンジでお話してもいいかと」
「ここは意外と声が響く。周りの者に聞かせてもいいのならかまわないが」
ここは二階までの明るく開放感のある吹き抜けになっている。