【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
「いらっしゃいませ。八神さま。お待ちしておりました」
男性の胸の金のプレートには総支配人・黒田(くろだ)とある。
五つ星ホテルの総支配人が即挨拶に来るくらい、八神家は上得意客なのね。
八神さんと黒田さんが話しているのを聞きながら、私はそんなことを考えていた。
祖父ぐらいの年齢の総支配人に一目置かれているのは会話でわかる。
そこまでさせられる八神家の御曹司。スマートな物腰、人を惹きつける魅力の持ち主……こんな人が政略結婚をしなくても……。
私たちは黒田総支配人と共にエレベーターに乗った。総支配人は最上階のボタンを押し、背筋正しく立っている。
総支配人が直々に案内するなんて、よっぽどこのホテルを使っているのね。
最上階にレストランかカフェがあるものと思っていたが、案内されたのは大きな観音開きのドアのある部屋だった。
カードキーでドアを開けた黒田総支配人は、壁に沿ってソファが置かれているだけの豪華な室内へ私たちを招き入れる。それから八神さんにカードキーを渡す。
「八神さま、奥のリビングにアフタヌーンティーのご用意をさせていただいております。御用の際は、いつでもお申し付けください」
リビング……? ここはレストランじゃないの……?
総支配人は八神さんに深くお辞儀をしてから、困惑している私にも頭を下げて出ていった。
男性の胸の金のプレートには総支配人・黒田(くろだ)とある。
五つ星ホテルの総支配人が即挨拶に来るくらい、八神家は上得意客なのね。
八神さんと黒田さんが話しているのを聞きながら、私はそんなことを考えていた。
祖父ぐらいの年齢の総支配人に一目置かれているのは会話でわかる。
そこまでさせられる八神家の御曹司。スマートな物腰、人を惹きつける魅力の持ち主……こんな人が政略結婚をしなくても……。
私たちは黒田総支配人と共にエレベーターに乗った。総支配人は最上階のボタンを押し、背筋正しく立っている。
総支配人が直々に案内するなんて、よっぽどこのホテルを使っているのね。
最上階にレストランかカフェがあるものと思っていたが、案内されたのは大きな観音開きのドアのある部屋だった。
カードキーでドアを開けた黒田総支配人は、壁に沿ってソファが置かれているだけの豪華な室内へ私たちを招き入れる。それから八神さんにカードキーを渡す。
「八神さま、奥のリビングにアフタヌーンティーのご用意をさせていただいております。御用の際は、いつでもお申し付けください」
リビング……? ここはレストランじゃないの……?
総支配人は八神さんに深くお辞儀をしてから、困惑している私にも頭を下げて出ていった。