【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
「あ! ポストカードはあなたが拾って、ポストに投函してくれたんですね?」
「ああ。君が政略結婚の相手だと知ったのは昨日の会議の後のことだったが」
寛ぐように背中を背もたれに預けた八神さんはブラックコーヒーをひと口飲む。
「投函してくださりありがとうございました。友達が届いたって喜んでくれました」
「今どきポストカードを送るなんて珍しいな」
「友達が美大に通っていて喜んでくれるんです」
真悠宛てに、読まれて恥ずかしいことを書かなかったか考える。うん。たいしたことは書いていなかったはず。
「君も絵画が好きなようだ。話しながら食べて。サンドイッチが乾く」
私はお皿に置いたままになっていたサンドイッチをパクッと食べる。
サーモンのパテとクリームチーズの美味しさが口の中に広がっていく。
続いて、スコーンにクロテッドクリームとあんずのジャムを塗って、もくもくとお腹の中へ入れた。
胃が満足して、本題を切り出す勇気も出てきた。
「あの、このお話はあなたのほうから断ってくださいませんか?」
「断る? 俺が? 君が断る気満々だとはわかっていたが」
八神さんは楽しそうに口元を緩ませる。
なにが楽しいのっ? 私は困っているというのに。
「ああ。君が政略結婚の相手だと知ったのは昨日の会議の後のことだったが」
寛ぐように背中を背もたれに預けた八神さんはブラックコーヒーをひと口飲む。
「投函してくださりありがとうございました。友達が届いたって喜んでくれました」
「今どきポストカードを送るなんて珍しいな」
「友達が美大に通っていて喜んでくれるんです」
真悠宛てに、読まれて恥ずかしいことを書かなかったか考える。うん。たいしたことは書いていなかったはず。
「君も絵画が好きなようだ。話しながら食べて。サンドイッチが乾く」
私はお皿に置いたままになっていたサンドイッチをパクッと食べる。
サーモンのパテとクリームチーズの美味しさが口の中に広がっていく。
続いて、スコーンにクロテッドクリームとあんずのジャムを塗って、もくもくとお腹の中へ入れた。
胃が満足して、本題を切り出す勇気も出てきた。
「あの、このお話はあなたのほうから断ってくださいませんか?」
「断る? 俺が? 君が断る気満々だとはわかっていたが」
八神さんは楽しそうに口元を緩ませる。
なにが楽しいのっ? 私は困っているというのに。