対立相手が婚約者。それって何かの冗談ですか?
朝、障子を透けてきた太陽の日差しで目を覚ました恵巳は、すぐ隣で寝息を聞いた。まだぼんやりとした頭の中、なんだかそれが落ち着く音で、寝返りを打とうとすると、胸に重量感を覚えた。
不思議に思って強引に寝返りを打つと、すぐ近くに拡樹の寝顔があった。拡樹に抱きしめられて眠っていたのだ。
眠っていると、少し幼い感じがして可愛いな、なんて、思う暇もなかった。
「キャッ」
急いで身体を起そうとジタバタするが、もがけばもがく程頭がガンガンしてきた。完全に二日酔いの症状だった。
「いった…」
「ん…、恵巳さん、起きたんですか?」
まだまどろみの中にいる拡樹に引き戻されそうになるのをやんわり拒みながら、なぜこんな状況なのかに思いを巡らす。
「結局、同じ布団で…」
よく思い出せないが、後悔の嵐に頭を抱える恵巳と、そんな恵巳すらも愛おしそうに見る拡樹。
「昨日、酔っぱらって寝ぼけた恵巳さん、すごくかわいかったんですよ?
眠る前に、同じ布団は嫌がってたから、布団をもらいに行こうとしたんです。あのまま布団に入ったら、酔いつぶれた女性を襲ってるみたいで抵抗がありましたからね。でも、腕を引かれて、いいから一緒に寝ましょうって言われて」
最後の一文に耳を疑う恵巳。
不思議に思って強引に寝返りを打つと、すぐ近くに拡樹の寝顔があった。拡樹に抱きしめられて眠っていたのだ。
眠っていると、少し幼い感じがして可愛いな、なんて、思う暇もなかった。
「キャッ」
急いで身体を起そうとジタバタするが、もがけばもがく程頭がガンガンしてきた。完全に二日酔いの症状だった。
「いった…」
「ん…、恵巳さん、起きたんですか?」
まだまどろみの中にいる拡樹に引き戻されそうになるのをやんわり拒みながら、なぜこんな状況なのかに思いを巡らす。
「結局、同じ布団で…」
よく思い出せないが、後悔の嵐に頭を抱える恵巳と、そんな恵巳すらも愛おしそうに見る拡樹。
「昨日、酔っぱらって寝ぼけた恵巳さん、すごくかわいかったんですよ?
眠る前に、同じ布団は嫌がってたから、布団をもらいに行こうとしたんです。あのまま布団に入ったら、酔いつぶれた女性を襲ってるみたいで抵抗がありましたからね。でも、腕を引かれて、いいから一緒に寝ましょうって言われて」
最後の一文に耳を疑う恵巳。