対立相手が婚約者。それって何かの冗談ですか?
屋敷の1階。廊下を抜けた一番奥の部屋には、人の気配こそないものの、束になった書類が物々しい雰囲気を放っていた。
ここは、拡樹の父である泰造が仕事部屋に使っており、執事以外立ち入ることを許されていない場所である。壁には本がびっしりと並んでいて、窓の手前には高級そうな机と椅子が置かれている。
その机の上に置かれた書類。1枚目には、こう書かれてあった。
小関家への融資、および婚約に関する計画書
小関から情報を聞き出す、という項目に「進行中」という文字。
最後の項目には、交流館買収、と書かれてあった。
泰造は、やはり裏で何か動いているようであった。その魔の手は、気づかないうちに交流館や、婚約にも伸びているのであった。
ここは、拡樹の父である泰造が仕事部屋に使っており、執事以外立ち入ることを許されていない場所である。壁には本がびっしりと並んでいて、窓の手前には高級そうな机と椅子が置かれている。
その机の上に置かれた書類。1枚目には、こう書かれてあった。
小関家への融資、および婚約に関する計画書
小関から情報を聞き出す、という項目に「進行中」という文字。
最後の項目には、交流館買収、と書かれてあった。
泰造は、やはり裏で何か動いているようであった。その魔の手は、気づかないうちに交流館や、婚約にも伸びているのであった。