対立相手が婚約者。それって何かの冗談ですか?
夕食時。両親に最近拡樹とはどうなのかとしつこく問いただされた。最初ははぐらかしていた恵巳だが、どんどんしつこくなってくる問い詰めに、ついに音を上げた。
「どうも最近拡樹さんのペースな感じがするっていうか。これはちょっとまずいかなとも思ってるんだけど…」
と、夕食を囲みながら話す。箸を置いた恵巳は、父、母、と順番に見た後、ちらっと3人目に目を向けた。
「やっぱいるんだね、やまやん」
「お邪魔してまーす」
軽い言い回しに場慣れしていることを感じさせる。両親も気にする様子もなく受け入れており、異を唱える恵巳の方が変だとでも言わんばかりに首をかしげる。
「ちょうど外で見かけて恵巳の話してたら、なんだか盛り上がっちゃって。何か困ってることがあるなら、蓮君の意見も参考にしたらいいじゃないの」
「そうだそうだ。人数は1人でも多い方がいいもんな。恵巳の相談は、いっつも拡樹君にリードされてばっかりだから、たまには自分がリードしたいって話だろ?」
「お父さんは黙ってて」
的外れなことをどや顔で言い出した父を一睨みし、ぴしゃりと言いつける。
「父親に発言権がないとはどういうことだ!」
喚く父を全員で受け流し、本題に入る。
「どうも最近拡樹さんのペースな感じがするっていうか。これはちょっとまずいかなとも思ってるんだけど…」
と、夕食を囲みながら話す。箸を置いた恵巳は、父、母、と順番に見た後、ちらっと3人目に目を向けた。
「やっぱいるんだね、やまやん」
「お邪魔してまーす」
軽い言い回しに場慣れしていることを感じさせる。両親も気にする様子もなく受け入れており、異を唱える恵巳の方が変だとでも言わんばかりに首をかしげる。
「ちょうど外で見かけて恵巳の話してたら、なんだか盛り上がっちゃって。何か困ってることがあるなら、蓮君の意見も参考にしたらいいじゃないの」
「そうだそうだ。人数は1人でも多い方がいいもんな。恵巳の相談は、いっつも拡樹君にリードされてばっかりだから、たまには自分がリードしたいって話だろ?」
「お父さんは黙ってて」
的外れなことをどや顔で言い出した父を一睨みし、ぴしゃりと言いつける。
「父親に発言権がないとはどういうことだ!」
喚く父を全員で受け流し、本題に入る。