最高の片思い
「そうですね」

と絵画展のチケットに手を出そうとすると、

「あー」

と専務が謎の声を上げた、

びくりとして、思わず手を引っ込め、専務を見る。

「ちょっと待って下さい」

と専務が小走りで社長の元へ行き、小声で社長に耳打ちし、
なぜか、社長と副社長が私の元へやってきた。

予想外の展開に、私は目を丸くしていると、
社長同志が話合い、私はなぜか副社長に肩を寄せられていた。

しばらく、私を置き去りに話が進み、
よく分からないままに、高崎硝子の社長と息子は、
どこかに行かれてしまった。

あら?私の新しい恋は?

そう思いながらも、副社長に肩を寄せられている事に、
胸はどくどく言っている、やっぱりまだ好きなのね、と自覚する。
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