音楽好きの少女は、異世界で大人気の歌手になりました!!
「恐らく、ギール国に連れ去られた可能性は高い。あの二人も、ジャックもギール人だ」

俺がそう言うと、「ならそこに行きましょう!お金なら出しますわ!」とフローレンスが叫ぶように言う。

「い、いや……。これはあくまで可能性の話だぞ?」

俺がそう言うが、「でも!!こうしている間にもみんなが危険な目にあってる!!」とクリスタルまで言い出した。

「そうです!早く助けないと……!」

普段は冷静な小町までもが取り乱している。気持ちはとてもよくわかる。俺だって、バロンやみんなのことが心配だ。

しかし、闇雲に動いたってどうしようもない。今は取り乱している方が危険なのだ。

「と、とりあえず一旦落ち着こう……!」

レムがそう言った刹那、ふわりと温かい光に包まれた。その光は白く輝き、俺たちは目を閉じた。



「ど、どういうことだ……!?」

トバイアスが怒り狂う。でも、私を攻撃することはできない。

私は暗く残酷な歌ではなく、明るく楽しい歌やステキな歌詞の歌を歌い続けていた。
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