乙女心と秋の空
好きではないけど情があるから
うんざりしてても憎めないから


この距離に強く拒否を示せない

…害はないしなぁ

ただ毎日好き好き言ってくるだけで




「あ、そろそろ戻んなきゃ
じゃあ、かさねちゃん帰り待ってるね」

「待ってなくていいよ」

「帰りクレープ食べようね~」

「…」


私の言葉も聞かず
一方的にそう言い残し
手を振りながら教室を去っていく幹也


「……はぁ…」


私は深くため息をつき、うなだれた



……クレープ、何味にしようかな
< 3 / 25 >

この作品をシェア

pagetop