限りある命と限りのない願い。
 いっぱい寝た気がする。

 どれだけの時間を寝ただろう。

 今は何日の何時だろう。

 少し、体を起こしてみる。

 「ん?んんっ!?」

 看護師さんがこちらを見て何か驚いてる。

 僕は首を傾ける。

 すると医者が飛んできた。

 「コホン。おはよう夢野楓奏君」

 「お、はようござい…」

 あれ、声が出ない。

 「枯れてるのね、今水を持ってくるわ」

 そう言って病室を出てしまった。

 本当、どれくらい眠っていたのだろう。

 水を持って戻って来た医者は話してくれた。

 「貴方が眠ってから既に3日経ってるの」

 …びっくりしたよ、文字通り。

 「今、お客さんを連れてくるわね」

 お客さん?誰だろう。

 「あ、陽多…」

 「おはよう、寝坊助野郎」

 病室に入って来たのは陽多だった。
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