初カレ 初カノ


「あのね、私まだ引っ越してきたばかりで友達いないんだ、仲良くしてね楓ちゃん」

「こちらこそ、よろしくね泉ちゃん」

二人はベッドの上で笑い合った

「それでね、そこに座ってるのが優真って言うの、同じ学年なんだけどね誕生日から優真のほうが兄になるの、優真のこともついでによろしくね」

「ついでってなんだよ」

思わず二人の会話に入ってしまった

「優真くん、岡内楓です、よろしくね」

ニコッと楓は笑顔で話かけてきた

「あっああ、よろしく」

「優真照れてる(笑)」

「うるさいよ!」

楓は楽しそうに笑っていた

「楓ちゃんは部活何に入るか決めてるの?」

「何かには入るけど……私ね小学校の時からクラブチームでバドミントンしてるの」

「じゃあ、バドミントン部でいいんじゃないの?泉も小学校の時に吹奏楽部入ってたから中学でも入るよ」

「うーん、ちょっと他のこともやってみたいなと思ってて、ソフトテニスとか友達が卓球入ろうとか誘われてて、まだ決めてないの、見学とかして決めようかなって」

「ふーん、そうなんだ、まあ楓ちゃんがやりたいことをやったらいいと思うよ」

「でも、ママは反対なんだよね……」

「どうして?」

「私身体小さいでしょ、細いし」

泉はうんうんと頷(うなず)く

「確かに細い、妹より小さいよ」

「そうなの(笑)小学校三年生くらいの体重しかないの小さく産まれたみたいでね、食も細くて……あっ、でねママはバドミントンに入ったら他の人は初心者だから楓は上でやれるのに他の部活で初心者から始めることないって言うの」

「うーん、まあでも楓ちゃんが決めることでしょ?」

「俺はバドミントン部に入ったほうがいいと思う」

「優真は入ってこないでよ」

「優真くん、どうして?」

「俺はバスケが好きで小学校でもしてたし中学でも入るつもりだけどさ、バスケってレギュラー5人なんだよ、もう、中学生ともなると試合に出るレギュラーって決まってくるし補欠のまま三年間終わってしまう可能性だってあるんだぜ、他の競技も同じだと思うよ、親はやっぱり思うところがあるんじゃないか?」

楓は優真の方を見た

「お前が親なんて関係ないっていうんなら別だけどまだ中学生は部活でも親の協力がいる時だってあると思うし……悪いな初対面でこんなこと言って」

「あっ、ううん、アドバイスありがとう、また考えてみるね」

楓は優真に笑いかけた

「もう~優真の言うことなんて聞かなくていいからね」

「あっ、でも嬉しいよ私のこと考えて言ってくれることは……」

素直だな普通ムカついたりするんじゃないかと思うんだけど……泉みたいに……

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