初カレ 初カノ
楓は自分の部屋にいた
机に入部届けが置いてあり、名前とクラスは書いた
後は部活と親のサインと印鑑……
部活動見学はまだ二週間あるけど、どうしよう
夜優真からメッセージが入ってきた
‘お前、今日体育館覗いてただろ(笑)怪しい動きが見えたw w ’
‘うん(笑)’
‘電話していい?’
‘いいよ’
優真から電話がかかる
「もしもし、あのね、昨日卓球いって今日バドミントン行ったの、優真くんが言ってくれたから外から見てみたんだよ」
「うん、どうだった?」
「卓球はね、先輩はおしゃべりしてた、入部した子は走らされてたけどほったらかし、バドは先輩がちゃんとついてた」
「うちのバド部は外部コーチがいて強いらしいぞ」
「知ってる……先輩とも試合したことあるもん」
「どっちが勝ったんだ?」
「……私」
「お前強いんだな、隣でしてる先輩達って俺が見ても上手いって思うのに」
「半年前はまだそんなに……でも上手くなってるとは思った」
「じゃあ、楓が半年すればもっと上手くなるんじゃないのか?あれ?俺の考え単純過ぎ?」
「うーん、今勝てるかっていうとまあ微妙」
「そんな実力あるんならますますお前のバドやってるとこ見たいな」
「見ないでよ、恥ずかしいからミスだってするし、じゃあ優真くんも見ていいの?」
「シュート外すとこは見られたくない(笑)」
「ほら、一緒じゃん(笑)、ねえ泉は何してるの?」
「部屋にいると思うよ」
「優真くんはどこにいるの?」
「外、玄関を出てかけてる、聞かれたくないだろ?」
「寒くない?」
「大丈夫、メールだけじゃお前の本音は聞けないしな」
優しい……
「そうだ今度クラスで親睦会するって言ってたな、行ける?」
「うん、行くよ」
二人はクラスの話題になり一時間近くも電話で話した
二週間後、楓は入部届けを担任に出した
『一年三組 岡内楓 部活名 バドミントン部』