プリンセスは甘い甘い夢を見る
眩しい朝陽が部屋を照らす
まだまだ寒いこの季節
隣に眠るアイリスを抱きしめ暖をとろうとする
「リアーナ!アイリスはもう起きてるよ」
抱きしめたはずのアイリスの可愛い声が反対側から聴こえてくる
その声はだんだんと近づいてくる
「アイリスね、リアーナが寂しくないように
リリちゃんを隣で寝かせてあげたの!
リアーナ寂しくなかった??」
腕の中にいる手作りの大きなクマの縫いぐるみ
アイリスの誕生日に私が作ってあげたものだ
「まぁ!リリちゃんって言うお名前をつけてもらったの??
素敵なお名前ね
リリちゃんのおかげで寂しくなかったわ
アイリス、リリちゃんありがとう!」
私がそう言うとアイリスの瞳はキラキラ輝いた
「あら、リアーナ!起きてたのね」
「叔母様、おはようございます」
慌てて起き上がろうとする私を叔母様が止める
「いいのよ、今日はアイリスと一緒に
お昼から街にお買い物に行ってくれないかしら?」
「ええ、任せて!」
誰よりも早く返事をしたアイリスに
私と叔母様は顔を見合わせて笑った