プリンセスは甘い甘い夢を見る
翌朝寝ているアイリスを起こさないようにベッドを出ると
近くの沢に湧き水を汲みに行く
鳥たちは囀り
まだ登りきれてない朝陽は優しく辺りを照らす
大きめの桶に注いだ水を家まで運んで行くと
家を出る時には気づかなかった馬車が停まっていた
その傍には思い詰めたような面持ちの叔母様が立っている
「叔母様?どうかなさったのですか?」
「リアーナ‥‥」
叔母様は私に駆け寄り力一杯抱きしめてくれる
「叔母様?」
「リアーナ‥ちょっと来てちょうだい」
そう言われて桶を玄関に置き家の中へと入った