独占溺愛~クールな社長に求愛されています~
 友達とメッセージをやりとりするような身近なアプリにそんな名称があったなんて、知らなかった。

 蓮斗は説明を続ける。

「スマホ上で動作するスマホアプリだと、カメラとか搭載しているデバイスを操作できるから、さまざまな機能を持たせることができるし、動作もウェブアプリより速い。ウェブアプリはインターネットのウェブブラウザ上で使うアプリなんだけど、ウェブアプリの場合、ウェブブラウザがあればパソコンでもスマホでも使えるというメリットがある」
「ネイティブアプリとウェブアプリ、どっちの方がいいんですか……?」
「どっちにもメリット、デメリットがある。たとえば、ネイティブアプリは動作は速いけど、インストールする必要がある。数あるアプリからいかにして選んでもらうかっていうことも考えなければならない。ウェブアプリは開発コスト面では有利だけど、スマホのホーム画面にアプリのアイコンを設置できない。つまり、毎回ウェブブラウザを立ち上げて、そこからお気に入りなりブックマークなりから飛ばないといけないんだ」
「うーん、なんだか難しいですね……」

 そもそもそんなことを区別せずにただデザインを考えていたのだ。

「まだ残るつもり?」

 蓮斗に訊かれて、詩穂はため息をつく。
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