独占溺愛~クールな社長に求愛されています~
『だから、今日は行けそうにないんだ。もうとっくに料理作ってくれてたよなぁ……。もっと早くに連絡すべきだった。すまない』
「そんなことは気にしないで。それより私に手伝えることは……ない、よね?」
アプリの基本すら曖昧な詩穂に、当然手伝えることはないだろう。申し訳ない気持ちになったとき、蓮斗の声が言う。
『詩穂に会いたい』
「えっ。ほんの数時間前まで一緒の会社にいたよ」
『社員としての詩穂じゃなくて、恋人としての詩穂に会いたいんだ』
ともすれば憎まれ口を叩いてくる蓮斗の声が少し弱っているように聞こえて、詩穂はギュッとスマホを握った。
「もしよかったら……晩ご飯の配達に行くけど。生姜焼きを作ったから、白ご飯と一緒にお弁当に詰めて持っていくよ?」
『本当に!?』
突然大きな声が聞こえてきて、詩穂は耳からスマホを離した。
『嬉しいな』
詩穂はスマホを耳に戻した。
「じゃあ、西野くんの分も持っていくね」
『えー……』
電話の向こうから不満そうな声が返ってきて、詩穂は思わず噴き出した。
「なにが『えー』なの?」
『詩穂の手料理は俺が全部食べたい』
「じゃあ、西野くんにはコンビニでなにか買っていくよ」
『そうしてくれ。じゃあ、詩穂が来るのを待ってる』
「わかった。お仕事がんばってね」
『ありがとう』
「そんなことは気にしないで。それより私に手伝えることは……ない、よね?」
アプリの基本すら曖昧な詩穂に、当然手伝えることはないだろう。申し訳ない気持ちになったとき、蓮斗の声が言う。
『詩穂に会いたい』
「えっ。ほんの数時間前まで一緒の会社にいたよ」
『社員としての詩穂じゃなくて、恋人としての詩穂に会いたいんだ』
ともすれば憎まれ口を叩いてくる蓮斗の声が少し弱っているように聞こえて、詩穂はギュッとスマホを握った。
「もしよかったら……晩ご飯の配達に行くけど。生姜焼きを作ったから、白ご飯と一緒にお弁当に詰めて持っていくよ?」
『本当に!?』
突然大きな声が聞こえてきて、詩穂は耳からスマホを離した。
『嬉しいな』
詩穂はスマホを耳に戻した。
「じゃあ、西野くんの分も持っていくね」
『えー……』
電話の向こうから不満そうな声が返ってきて、詩穂は思わず噴き出した。
「なにが『えー』なの?」
『詩穂の手料理は俺が全部食べたい』
「じゃあ、西野くんにはコンビニでなにか買っていくよ」
『そうしてくれ。じゃあ、詩穂が来るのを待ってる』
「わかった。お仕事がんばってね」
『ありがとう』