独占溺愛~クールな社長に求愛されています~
今日も録音した議事録の文字起こしを頼みに来た啓一に、ニヤニヤされた。
「いやー、ホントよかった。大学時代の蓮斗を知っているだけに、感無量だよ」
通りかかった営業担当の男性が足を止めた。
「どうかしたんですか?」
男性に訊かれ、啓一が「なぁ?」と詩穂に話を振る。詩穂は赤くなるまいと必死に耐えながら、なんの話かわかりません、というふうにパソコンのキーボードを叩き続ける。
「ま、キミにもそのうちわかるよ」
啓一は余計な一言を言って営業社員の肩を叩き、詩穂のデスクの上にボイスレコーダーを置いた。
「それじゃ、よろしく」
「はい」
アットホームな会社だけに、詩穂と蓮斗の関係が全社員に知られるのも時間の問題だろう。弘哉のときにはなかったことだ。
もし別れたりしたらどうするんだろう。
そんなことをふと考えてしまい、詩穂は首を左右に振った。
縁起でもないことは考えない方がいい。
再び手を動かし始めたとき、パソコンのタスクバーに社内メールの受信を知らせるマークが点滅した。クリックして開くと、蓮斗からのメッセージだ。
【至急、第二会議室に来てほしい】
「いやー、ホントよかった。大学時代の蓮斗を知っているだけに、感無量だよ」
通りかかった営業担当の男性が足を止めた。
「どうかしたんですか?」
男性に訊かれ、啓一が「なぁ?」と詩穂に話を振る。詩穂は赤くなるまいと必死に耐えながら、なんの話かわかりません、というふうにパソコンのキーボードを叩き続ける。
「ま、キミにもそのうちわかるよ」
啓一は余計な一言を言って営業社員の肩を叩き、詩穂のデスクの上にボイスレコーダーを置いた。
「それじゃ、よろしく」
「はい」
アットホームな会社だけに、詩穂と蓮斗の関係が全社員に知られるのも時間の問題だろう。弘哉のときにはなかったことだ。
もし別れたりしたらどうするんだろう。
そんなことをふと考えてしまい、詩穂は首を左右に振った。
縁起でもないことは考えない方がいい。
再び手を動かし始めたとき、パソコンのタスクバーに社内メールの受信を知らせるマークが点滅した。クリックして開くと、蓮斗からのメッセージだ。
【至急、第二会議室に来てほしい】