独占溺愛~クールな社長に求愛されています~
いったいなんだろうと思いながら、詩穂は椅子から立った。ブースから出てきた蓮斗が、人差し指で外を示す。しかも無表情で。そんな彼の様子は今まで見たことがない。
(いったいなに?)
なんとなく不安になりながら、詩穂は彼に続いてオフィスを出て、第二会議室に入った。詩穂はドアを閉めて、蓮斗の背中に声をかける。
「社長、なんでしょう?」
直後、蓮斗が振り返った。今度は満面の笑みを浮かべていて、詩穂は面食らった。
「詩穂! やったぞ! アプリの審査が通った! 明日の土曜日にリリースされる!」
「ホントですか?」
詩穂が設計して蓮斗が開発したハイブリッドアプリ、“ハンドメイド・コネクション”が三日前に出来上がった。それを数人の社員が社用のスマホにインストールして動作を確認したあと、ストアの親会社に審査を申請していたのだ。
「やったな!」
蓮斗が詩穂を抱き上げて、その場で一回転した。
「嬉しい!」
思わず蓮斗の首に両手を回して抱きついてしまい、ハッと我に返る。今は勤務中で、ここは会社の会議室だ。
「社長、公私混同です」
「しまった」
そう言いながらも、蓮斗はたいしてしまったとは思っていない表情だ。
(いったいなに?)
なんとなく不安になりながら、詩穂は彼に続いてオフィスを出て、第二会議室に入った。詩穂はドアを閉めて、蓮斗の背中に声をかける。
「社長、なんでしょう?」
直後、蓮斗が振り返った。今度は満面の笑みを浮かべていて、詩穂は面食らった。
「詩穂! やったぞ! アプリの審査が通った! 明日の土曜日にリリースされる!」
「ホントですか?」
詩穂が設計して蓮斗が開発したハイブリッドアプリ、“ハンドメイド・コネクション”が三日前に出来上がった。それを数人の社員が社用のスマホにインストールして動作を確認したあと、ストアの親会社に審査を申請していたのだ。
「やったな!」
蓮斗が詩穂を抱き上げて、その場で一回転した。
「嬉しい!」
思わず蓮斗の首に両手を回して抱きついてしまい、ハッと我に返る。今は勤務中で、ここは会社の会議室だ。
「社長、公私混同です」
「しまった」
そう言いながらも、蓮斗はたいしてしまったとは思っていない表情だ。