独占溺愛~クールな社長に求愛されています~
蓮斗に見送られて部屋を出ると、なんだか変な感じだった。考えてみれば、彼と同棲し始めてからひとりで出かけたことはない。出社するときも、週末に食材や生活用品を買いに行くのも、いつも一緒に行った。
蓮斗と一緒じゃないのは寂しいが、彼へのプレゼントを選ぶのだから、ひとりの方がいい。詩穂は駅に向かいながら、なにを贈ろうかと考え始める。
付き合って初めてのクリスマスだから、ネクタイぐらいが無難だろうか。それとも、仕事で使えるちょっと高価なボールペンとか? 名刺入れは社長だからきっといいのを持っているだろうし……。
あれこれ頭を悩ませながらも、それが好きな人のためだと思うと楽しい。自然と足取りが軽くなった。だが、駅についてパスケースを取り出そうとバッグを開けたとき、スマホを忘れてきたことに気づく。
充電器に差したままだった。
改札の時計を見たら、十時半を過ぎたところだった。詩穂はくるりと方向転換して、スマホを取りに戻る。角を曲がってマンションが視界に入ったとき、背の高い男性がエントランスから出てくるのが見えた。
(蓮斗だ!)
彼もどこかに出かけるのだろうか。だったら一緒に出かけよう。
蓮斗と一緒じゃないのは寂しいが、彼へのプレゼントを選ぶのだから、ひとりの方がいい。詩穂は駅に向かいながら、なにを贈ろうかと考え始める。
付き合って初めてのクリスマスだから、ネクタイぐらいが無難だろうか。それとも、仕事で使えるちょっと高価なボールペンとか? 名刺入れは社長だからきっといいのを持っているだろうし……。
あれこれ頭を悩ませながらも、それが好きな人のためだと思うと楽しい。自然と足取りが軽くなった。だが、駅についてパスケースを取り出そうとバッグを開けたとき、スマホを忘れてきたことに気づく。
充電器に差したままだった。
改札の時計を見たら、十時半を過ぎたところだった。詩穂はくるりと方向転換して、スマホを取りに戻る。角を曲がってマンションが視界に入ったとき、背の高い男性がエントランスから出てくるのが見えた。
(蓮斗だ!)
彼もどこかに出かけるのだろうか。だったら一緒に出かけよう。