独占溺愛~クールな社長に求愛されています~
こういうときは、いったいどうしたらいいんだろうか。
もしかしたら大学時代の友達で、近くに来たから久しぶりに会おうと彼女から連絡があっただけなのかもしれない。あるいは仕事絡みで会っただけという可能性もある。確かめれば「な~んだ」と思うようなことなのかもしれない。けれど、彼が女性と出かけるのを見てしまったショックから、結局スマホを置いてきてしまった。連絡を取りたくても取りようがない。
紅茶を飲み終わったが、立ち上がる気力がなく、頬杖をつきながら窓の外を眺めていた。
街路樹は電飾で鮮やかに飾られ、道行く人はカップルがほとんどで、みんな幸せそうだ。街全体がどこか浮かれたような雰囲気だ。
(私、なにやってるんだろう……)
ひとりでぽつんと座っていると、虚しさだけが募っていく。
やがてランチタイムになって店内が混み始めた。さすがに紅茶一杯でこれ以上粘るのは気が引けて、詩穂は食器を返却して店を出た。
腕時計を見たら、十二時十分だ。
もし帰宅して蓮斗が部屋にいたらどうしよう。あの女性は誰なのかと訊いても構わないだろうか。そんな不貞を疑うようなことをすれば、蓮斗の心が詩穂から離れてしまわないか。それとも……すでに離れているから、別の女性と出かけたのかもしれない。
もしかしたら大学時代の友達で、近くに来たから久しぶりに会おうと彼女から連絡があっただけなのかもしれない。あるいは仕事絡みで会っただけという可能性もある。確かめれば「な~んだ」と思うようなことなのかもしれない。けれど、彼が女性と出かけるのを見てしまったショックから、結局スマホを置いてきてしまった。連絡を取りたくても取りようがない。
紅茶を飲み終わったが、立ち上がる気力がなく、頬杖をつきながら窓の外を眺めていた。
街路樹は電飾で鮮やかに飾られ、道行く人はカップルがほとんどで、みんな幸せそうだ。街全体がどこか浮かれたような雰囲気だ。
(私、なにやってるんだろう……)
ひとりでぽつんと座っていると、虚しさだけが募っていく。
やがてランチタイムになって店内が混み始めた。さすがに紅茶一杯でこれ以上粘るのは気が引けて、詩穂は食器を返却して店を出た。
腕時計を見たら、十二時十分だ。
もし帰宅して蓮斗が部屋にいたらどうしよう。あの女性は誰なのかと訊いても構わないだろうか。そんな不貞を疑うようなことをすれば、蓮斗の心が詩穂から離れてしまわないか。それとも……すでに離れているから、別の女性と出かけたのかもしれない。