独占溺愛~クールな社長に求愛されています~
『小牧が勝手に“顔向けできない”って思ってるだけだ』
いつだったか蓮斗に言われた言葉が耳に蘇って、その通りだったのだと気づかされた。けれど、そのことをもう蓮斗に報告することはできない。
「じゃあ、そろそろ行くね。美沙、ご主人とお幸せに」
詩穂は名残惜しい気持ちを振り払い、ベンチから立ち上がった。
「え、もう行っちゃうの?」
「ごめんね。泊めてもらう先を探さなくちゃいけないし」
「わかった。でも、困ったことがあったらいつでも連絡してね。携帯番号、変えてないから」
「うん、ありがとう」
公園を見回すと、美沙の夫は美羽を膝に乗せてゆっくりとブランコを漕いでいた。
「それじゃ、ご主人によろしく」
「うん。須藤くんのこと、二、三発ひっぱたいてやってもいいんだからね!」
詩穂は苦笑して、美沙に手を振った。そうして公園を出る。
美沙には心配をかけまいと、『ほかの友達に連絡して泊めてもらう』と言ったが、スマホがない以上、誰にも連絡が取れない。ビジネスホテルか……泊まったことはないけどネットカフェを利用してみるか……などと考えながら歩く。
いつだったか蓮斗に言われた言葉が耳に蘇って、その通りだったのだと気づかされた。けれど、そのことをもう蓮斗に報告することはできない。
「じゃあ、そろそろ行くね。美沙、ご主人とお幸せに」
詩穂は名残惜しい気持ちを振り払い、ベンチから立ち上がった。
「え、もう行っちゃうの?」
「ごめんね。泊めてもらう先を探さなくちゃいけないし」
「わかった。でも、困ったことがあったらいつでも連絡してね。携帯番号、変えてないから」
「うん、ありがとう」
公園を見回すと、美沙の夫は美羽を膝に乗せてゆっくりとブランコを漕いでいた。
「それじゃ、ご主人によろしく」
「うん。須藤くんのこと、二、三発ひっぱたいてやってもいいんだからね!」
詩穂は苦笑して、美沙に手を振った。そうして公園を出る。
美沙には心配をかけまいと、『ほかの友達に連絡して泊めてもらう』と言ったが、スマホがない以上、誰にも連絡が取れない。ビジネスホテルか……泊まったことはないけどネットカフェを利用してみるか……などと考えながら歩く。