独占溺愛~クールな社長に求愛されています~
「じゃ、いただきます!」
ふたりで冷たいビールを片手に、熱々の串揚げを頬張る。
「あ、ちょっと、そのアスパラ、私の!」
「そうだっけ?」
「そうだよ」
詩穂が主張したにもかかわらず、蓮斗は黄金色の衣に包まれたアスパラをがぶりとやる。
「あーっ。食べ物の恨みは怖いんだからね」
詩穂が見ている前で、蓮斗はアスパラガスをおいしそうに平らげた。
「うまかった」
「もーっ」
「本気で恨まれそうだから、新しいのを取ってきてやるよ」
蓮斗が席を立った隙に、詩穂は彼が揚げていたシシトウガラシを口に入れた。熱くてはふはふしている間に蓮斗が戻ってくる。
「ほらよ、アスパラ。って、俺のシシトウがっ!」
「へ、はんのほほ?」
え、なんのこと、と言ったつもりだが、口の中が熱くてうまくしゃべれない。おまけに噛んだらシシトウガラシが辛くて、目に涙が浮かぶ。
「か、辛っ」
「勝手に食べたバチだな」
蓮斗が笑い、詩穂は猛抗議する。
「そんなのおかしい! だったら先に勝手に食べた須藤くんにバチが当たらないなんて不公平だ!」
「日頃の行いの差だ」
「ムカツク~」
そんな子どものようなやりとりが楽しくて、自然と笑みがこぼれる。同じような蓮斗の笑顔を見ているうちに、彼は気を遣って連れ出してくれたのだ、という戒めを忘れて、ただただ蓮斗と一緒にいることを楽しんでいた。
ふたりで冷たいビールを片手に、熱々の串揚げを頬張る。
「あ、ちょっと、そのアスパラ、私の!」
「そうだっけ?」
「そうだよ」
詩穂が主張したにもかかわらず、蓮斗は黄金色の衣に包まれたアスパラをがぶりとやる。
「あーっ。食べ物の恨みは怖いんだからね」
詩穂が見ている前で、蓮斗はアスパラガスをおいしそうに平らげた。
「うまかった」
「もーっ」
「本気で恨まれそうだから、新しいのを取ってきてやるよ」
蓮斗が席を立った隙に、詩穂は彼が揚げていたシシトウガラシを口に入れた。熱くてはふはふしている間に蓮斗が戻ってくる。
「ほらよ、アスパラ。って、俺のシシトウがっ!」
「へ、はんのほほ?」
え、なんのこと、と言ったつもりだが、口の中が熱くてうまくしゃべれない。おまけに噛んだらシシトウガラシが辛くて、目に涙が浮かぶ。
「か、辛っ」
「勝手に食べたバチだな」
蓮斗が笑い、詩穂は猛抗議する。
「そんなのおかしい! だったら先に勝手に食べた須藤くんにバチが当たらないなんて不公平だ!」
「日頃の行いの差だ」
「ムカツク~」
そんな子どものようなやりとりが楽しくて、自然と笑みがこぼれる。同じような蓮斗の笑顔を見ているうちに、彼は気を遣って連れ出してくれたのだ、という戒めを忘れて、ただただ蓮斗と一緒にいることを楽しんでいた。