私が恋を知る頃に
碧琉side
穂海ちゃんが眠ったのを確認して、そっと布団をかけて病室を出る。
無意識に張っていた緊張の糸が緩んだのか、その瞬間再び下腹部の傷がじんわりと痛み出した。
穂海ちゃんの前では元気に振舞っていたけど、正直まだ本調子ではない。
傷が痛くて動くのも億劫だけど、穂海ちゃんのことを聞いた時は動かずにはいられなかった。
手すりを使いつつ、ゆっくり自分の病室まで戻るためにエレベーターに向かう。
すると、走る音が聞こえてきて進み続けると、息を切らした清水先生に会った。
「瀬川くんっ!?どうして、ここに…」
「清水先生こそ……もう手術終わったんですか?」
「いや、陽向呼び出して交代してもらった。それで、急いできたんだけど……、って、ここで話すのもあれだからどこか座ろうか。…医局行くのは瀬川くんのその様子を見るとめんどくさいよね……、あ、ならいっそ瀬川くんの病室行こうか。」
先生に促されるまま、結局俺の病室に向かう運びになった。
無意識に張っていた緊張の糸が緩んだのか、その瞬間再び下腹部の傷がじんわりと痛み出した。
穂海ちゃんの前では元気に振舞っていたけど、正直まだ本調子ではない。
傷が痛くて動くのも億劫だけど、穂海ちゃんのことを聞いた時は動かずにはいられなかった。
手すりを使いつつ、ゆっくり自分の病室まで戻るためにエレベーターに向かう。
すると、走る音が聞こえてきて進み続けると、息を切らした清水先生に会った。
「瀬川くんっ!?どうして、ここに…」
「清水先生こそ……もう手術終わったんですか?」
「いや、陽向呼び出して交代してもらった。それで、急いできたんだけど……、って、ここで話すのもあれだからどこか座ろうか。…医局行くのは瀬川くんのその様子を見るとめんどくさいよね……、あ、ならいっそ瀬川くんの病室行こうか。」
先生に促されるまま、結局俺の病室に向かう運びになった。