私が恋を知る頃に
病室には気まづい雰囲気が流れる

お互い、何も言い出せなくて、それがさらに言い出しづらい空気を作る。

どうしよう…こういう時は、俺から切り出さないと。

でも、なんて切り出せばいいかな、変なこと言って嫌われちゃったらいやだし……

…いや、もういいや。

こうやって変に考えるから緊張するんだ。

もう、思い切って言ってしまえ





「ねえ、穂海ちゃん」

穂海ちゃんは、ゆっくり顔を上げて俺を見る。

あぁ、緊張で口から心臓が出てきそうなほど鼓動が激しい。

「あのさ」

「…うん」


































「好きです。俺と、お付き合いしてください。」
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