私が恋を知る頃に
お昼休憩が終わり、俺は医局で午後の仕事を片付けていた。
ふと、時計に目をやると、もう17時近い。
夕飯は18時だから、その前に1回様子を見に行こうかな
なんて軽い気持ちで、席を立った。
コンコンッ
「穂海ちゃん、入ってもいいかな?」
………………………………
返答がない。
もしかしたら、寝てしまったのかもしれない、と思いながら俺はドアを開けた。
ドアを開けてまっさきに俺の目に飛び込んできたのは、苦しそうに息をする穂海ちゃんの姿
「……穂海ちゃん!!大丈夫!?どうしたの??」
「…………ヒュ-…ヒュ-……」
返事はできない様子だが、目をぎゅっと瞑って、胸を押さえている所を見る限り、かなり苦しそうだ。
「すぐ気付いてあげられなくてごめんね、大丈夫だからね、今助けてあげるから」
そう言いながら、俺はナースコールを押す。
「どうされましたか?」
「すいません!小児科の瀬川です!至急清水先生呼んでください!!あ、あともし手が空いてたら精神科の瀬川先生も」
「わかりました、すぐ呼んできますね」
ナースコールを終え、次は聴診器を手に取り、穂海ちゃんの手をどかす。
「ごめんね、ちょっと胸の音聞かせてね~」
だいぶ鼓動が早い……だけど、それに混じって少し変な音…
俺は、すぐにもう一度ナースコールを押した。
「何度もすいません!!エコーも持ってきてください!!」
「了解しました!」
穂海ちゃんから心雑音が聞こえる
医学部の時にしか聞いたことがない音
正直、半分パニックだけど、まずは穂海ちゃんを落ち着かせてあげることが今俺ができる最優先事項だよな。
「穂海ちゃん、苦しいかもしれないけど、ゆっくり大きく息してみようか。吸って…吐いて……、吸って…吐いて……」
苦しそうに一生懸命真似しようとする穂海ちゃんの背中を擦りながら、声をかけ続ける。
「上手に出来てるよ~、大丈夫だから焦らなくていいからね~大丈夫、大丈夫。」
穂海ちゃんを励ますのももちろんだけど、半分は自分で自分自身に語りかけている節もある。
大丈夫、きっと大丈夫。
焦るな…落ち着け……俺。
ふと、時計に目をやると、もう17時近い。
夕飯は18時だから、その前に1回様子を見に行こうかな
なんて軽い気持ちで、席を立った。
コンコンッ
「穂海ちゃん、入ってもいいかな?」
………………………………
返答がない。
もしかしたら、寝てしまったのかもしれない、と思いながら俺はドアを開けた。
ドアを開けてまっさきに俺の目に飛び込んできたのは、苦しそうに息をする穂海ちゃんの姿
「……穂海ちゃん!!大丈夫!?どうしたの??」
「…………ヒュ-…ヒュ-……」
返事はできない様子だが、目をぎゅっと瞑って、胸を押さえている所を見る限り、かなり苦しそうだ。
「すぐ気付いてあげられなくてごめんね、大丈夫だからね、今助けてあげるから」
そう言いながら、俺はナースコールを押す。
「どうされましたか?」
「すいません!小児科の瀬川です!至急清水先生呼んでください!!あ、あともし手が空いてたら精神科の瀬川先生も」
「わかりました、すぐ呼んできますね」
ナースコールを終え、次は聴診器を手に取り、穂海ちゃんの手をどかす。
「ごめんね、ちょっと胸の音聞かせてね~」
だいぶ鼓動が早い……だけど、それに混じって少し変な音…
俺は、すぐにもう一度ナースコールを押した。
「何度もすいません!!エコーも持ってきてください!!」
「了解しました!」
穂海ちゃんから心雑音が聞こえる
医学部の時にしか聞いたことがない音
正直、半分パニックだけど、まずは穂海ちゃんを落ち着かせてあげることが今俺ができる最優先事項だよな。
「穂海ちゃん、苦しいかもしれないけど、ゆっくり大きく息してみようか。吸って…吐いて……、吸って…吐いて……」
苦しそうに一生懸命真似しようとする穂海ちゃんの背中を擦りながら、声をかけ続ける。
「上手に出来てるよ~、大丈夫だから焦らなくていいからね~大丈夫、大丈夫。」
穂海ちゃんを励ますのももちろんだけど、半分は自分で自分自身に語りかけている節もある。
大丈夫、きっと大丈夫。
焦るな…落ち着け……俺。