私が恋を知る頃に
『院内学級の活用』
それが園田先生の挙げてくださった提案だった。
「前にどうしようか悩んでいた時ね、星翔くんがアドバイスをくれたんだよ。僕はずっと精神科だったから『院内学級』ってものに馴染みがなかったけど、そういえば小児科にそんなものあったなーって思い出したんだ。小児科の経験がある星翔くんだからこその意見にすごく助かったよ。」
兄貴のことを褒められ、なんだかくすぐったいような、でも誇らしい気持ちがする。
最近は、兄貴も忙しいみたいであまり顔を合わせられていないけれど、穂海と出会ったばかりの頃穂海の心のサポートをしてくれていたのは兄貴だったから、今回の話に兄貴の名前が出たのは、なんだか心強かった。
「具体的に説明するとね、穂海ちゃんに院内学級に通ってもらうことで、心の安定を図ろうっていう提案なんだ。院内学級は、他の子達も勉強してるから人と交流する良い機会になるし、勉強による作業療法的な効果も期待できる。さらには、勉強することで、穂海ちゃんが今抱えている劣等感みたいなのも少し埋められるかなって。」
「…すごい、一石三鳥ですね!確かに…病室で1人で作業を続けるだけよりはきっと良い刺激が沢山貰えると思います。人に慣れるいい場にもなるし…」
なんで今まで思いつかなかったんだろうってくらいの名案だ。
穂海も最初は戸惑うかもしれないけど、慣れたら楽しんでくれるかもしれない。
院内学級は勉強だけじゃなくて、創作活動だったり、音楽だったりもあるから、穂海は絵を描くことが好きって言ってたから芸術系の授業は面白いんじゃないかな。
すごくいい提案に、俺はなんだかワクワクしていた。
それが園田先生の挙げてくださった提案だった。
「前にどうしようか悩んでいた時ね、星翔くんがアドバイスをくれたんだよ。僕はずっと精神科だったから『院内学級』ってものに馴染みがなかったけど、そういえば小児科にそんなものあったなーって思い出したんだ。小児科の経験がある星翔くんだからこその意見にすごく助かったよ。」
兄貴のことを褒められ、なんだかくすぐったいような、でも誇らしい気持ちがする。
最近は、兄貴も忙しいみたいであまり顔を合わせられていないけれど、穂海と出会ったばかりの頃穂海の心のサポートをしてくれていたのは兄貴だったから、今回の話に兄貴の名前が出たのは、なんだか心強かった。
「具体的に説明するとね、穂海ちゃんに院内学級に通ってもらうことで、心の安定を図ろうっていう提案なんだ。院内学級は、他の子達も勉強してるから人と交流する良い機会になるし、勉強による作業療法的な効果も期待できる。さらには、勉強することで、穂海ちゃんが今抱えている劣等感みたいなのも少し埋められるかなって。」
「…すごい、一石三鳥ですね!確かに…病室で1人で作業を続けるだけよりはきっと良い刺激が沢山貰えると思います。人に慣れるいい場にもなるし…」
なんで今まで思いつかなかったんだろうってくらいの名案だ。
穂海も最初は戸惑うかもしれないけど、慣れたら楽しんでくれるかもしれない。
院内学級は勉強だけじゃなくて、創作活動だったり、音楽だったりもあるから、穂海は絵を描くことが好きって言ってたから芸術系の授業は面白いんじゃないかな。
すごくいい提案に、俺はなんだかワクワクしていた。