はっぴぃday
さっとステージまで私の前の人たちが道をあけた。

大翔の視線と、手を口元にあてたまま頬を染めて目を潤ませている私が『さくら』なんだと回りが理解していた。

歌い終えた大翔が腕を広げて『おいで』とその目が語りかけている。

誰かが後ろから私の背中を軽く押す。

前に足を踏み出すと、みんなが私を前にいる大翔の元へおしやった。

最前列までたどりつくと、大翔は肩からベースをおろして、マサキに手渡しステージを飛び降りた!

瞬間、私は大翔の腕の中にぎゅうーっと抱き締められた。

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