成瀬くんなんて大嫌い。
自分で忘れるって決めたんじゃん。


なのに、全然ダメだ。


「そうだけどそうじゃないって…どーゆー意味?」


「ごめん成瀬くんもう喋んないで。」


これ以上話すと溢れてきちゃうって、心が叫んでる。


「ははっ、ごめん。…隆紀、瀬戸川ちゃん俺にも塩だわ〜ははっ」


「ほんと陽茉莉ちゃんくらいだよね〜こんなイケメンに媚売らないサバサバ系女子。」


「顔がいいだけで媚び売られてるの、きづいてんだ?」


いきなり悪態をついてきた宮木くんに思いっきり返してやった。


「気づいてるって?何が?」


「いや、顔がいいってだけで媚び売られてるの気づかないでモテて調子乗ってんのかと思った。」


私、性格最悪じゃん。


ごめん宮木くん、


コレは完全なる八つ当たりです。


成瀬くんに対する思いに蓋をするためにも、私は最低な奴でいます。


「な、俺はどんなにモテても梨花ちゃんだけだし!!」


「はいはい。まぁ梨花は可愛いし優しいから?取られないようにね〜」


「うるさい!!!」


とりあえずうるさい宮木くんをほっといて帰ることにした。


「司じゃーね」
< 14 / 73 >

この作品をシェア

pagetop