成瀬くんなんて大嫌い。
宮木くんと付き合い始めてすぐ、夏休みに入った。


宮木くんとは何度も会った。


色んなところに行った。


一緒にいるのが楽しいって思い始めて、素の自分でいられることが、心地よかった。


多分、好きだなって思った。


それが決定的になったのは、夏祭り。


「梨花ちゃん、お待たせ。」


「宮木くん、浴衣似合うね!」


「…っ///り、梨花ちゃんのが、似合ってる///」


「…///あ、ありがとっ、」


そんな少したどたどしい感じでしばらく2人で歩いた。


途中でかき氷とわたあめも買った。


やっぱり宮木くんといるの楽しいなって思っていると。


「えっ、まって?隆紀じゃーん!え、やだ、久しぶりだね〜」


とっても可愛らしい女の子が宮木くんに話しかけた。


…誰、だろう。


「あぁ、梓(あずさ)…久しぶり…」


…どんな、関係?


「あ、どうも〜はじめまして〜!私、隆紀の元カノの梓で〜すっ」


…も、とかの?


「は?梓お前ふざけんな、お前と付き合った覚えないけど?」


「はいはい、梓の勝手な片思いでしたよぉ〜」


あ、付き合ってたわけじゃないんだ。


良かった…
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