成瀬くんなんて大嫌い。

｢あー、久しぶり｣


｢相変わらずだね、樹｣


｢うん、まぁ、｣


ややや、なんかふつーに話し出してるよ!?!


｢ねえあの転校生と成瀬くんって？｣


うん、梨花、同じこと思ったよ私も。


｢なんだろう…？｣


しかも、愛音ちゃんが成瀬くんと話し始めたのを見て、いつも成瀬くんの周りにいる女子たちがものすごく愛音ちゃんを睨んでる。


ひえぇ、こわいこわい。


｢ねえ、樹〜｣


睨まれても全然気にしてないような愛音ちゃん。


強いなぁ〜…


｢ん？｣


｢この学校さ、もうすぐ文化祭なの？｣


｢ん。そうだよ。｣


｢このクラスは？何するの？｣


｢ちょっといじった白雪姫〜｣


｢へぇー白雪姫かぁ〜っ！王子様役は？だあれ？｣


｢俺、｣


｢え、樹なのー？じゃあ愛音、お姫様やりたーいっ｣


｢や、もう決まってるし｣


｢えー、でも、愛音だけ文化祭参加出来ないとか辛いよおお！｣


｢衣装とか手伝えば？｣


｢やだやだぁ！樹が王子様やるならお姫様は愛音でしょ！｣


｢はぁー？｣


…え、と？


愛音ちゃん…何言ってるの…？