黒と白の羽
「おやおや、後ろがガラ空きですよ」


ローグが、背後に周って攻撃してきた。



後ろに飛ばされてしまう。



「ガハッ!」


壁に体がぶつかる。



「今回の闇姫は・・・弱いなぁ」


ローグの声が聞えた。



「煩せぇ・・・俺は闇姫じゃねぇよ」


水月を構え直す。



「ったくよ、口の中切ったじゃねぇか」


ローグの目の前に立つ。



「おや、まだ立てれたのですか」


ニコリと胡散臭い顔で笑う。


「ハッ。俺がコレぐらいで負けるわけがねぇよ・・・本気ださねぇとな」


水月を地面に刺す。


「ー風よ

神を包み込む安らかな風よ

今世界を歌わせて眠れ

風は詠う

世界は眠る

今を呼び起こせ」



鈴羅にまとわりつくような風が神殿に入ってくる。



「レイ・・・兄・・・様?」



リールは意識をどうにか保っている。



「リール。お前は必ず俺が護るからな」


「はい」


リールの意識が途絶えた。
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