黒と白の羽
「レイラ?大丈夫か?」



一番初めにクオンが鈴羅の異変に気付いた。



「ああ、大丈夫だ。リクアは見つからなかったがな」



苦笑する鈴羅。



「リクアなら神殿の入り口に倒れてたぞ?」



驚きの事実。



「えぇ!?嘘ぉ!?」


「本当だ」


「良かった・・・コレで仕返しが出来る・・・」


何故・・・そんなことで安心するのだろうか・・・


「取りあえず、城に戻るぞ」



リーク達は馬に乗って城に戻った。



リールは鈴羅の馬に乗って城へと戻った。



「本格的に動き出したよ・・・魔族は」



鈴羅の言葉にリークは驚かなかった。



「分かってるさ。コレからが戦争だろう?」



「ああ。俺は動かなくちゃならねぇな・・・」



「働くの意味でか?」



「そっちもだが・・・また別の意味でだ。」


「はぁ?」


「・・・リール姫の血で・・・俺の居た世界からまた・・・一人来たよ」


今度の鈴羅の言葉に驚愕と不安の声が聞えた。



「・・・お前の様なヤツか?」


クオンは問う。


「そうだね。俺の兄貴かも知れない。
草薙家一族郎党率いる・・・草薙 騎斗がな」


ニヤリと笑ったその鈴羅の姿が・・・妖しく煌めいていた。
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