黒と白の羽
「ユエ・・・いい名だね」


鈴羅はニコリ笑うとリールもニッコリ笑った。



「・・・おい・・・レイラ・・・リールに渡したのは・・・」



リークがワナワナとユエを指差す。



「水の精霊獣だけど?」



その言葉に・・・会場は静まり返った。



「・・・精霊獣・・・デグルみたいなの?」



コハクが鈴羅に問う。



「デグルは聖獣。あれはリール姫の属性が水だったから制御+お守りだ」


鈴羅の言葉に国王が



「・・・レイラ、リールに懐かれたな。リークとリクアという兄が居るのに・・・ましてや
ここに父も居たのに・・・レイラに頼るとは・・・リールよ」


と悲しんでいた。



「アハハハ・・・王様?会場・・・静まり返ってますよ?」


鈴羅は苦笑しながら、国王は会場で司会を務めていた。



「レイ兄様!ありがとうね」



ニッコリ笑って言うリール。



「どういたしまして」


ニコリと笑い返す鈴羅。



「我が国第一王女リール=レオードが水の女神に祝福を受けた」



国王が宣言した。



「そして、新たな騎士!レイラ=ヤガミを王族側近の騎士と認める!」



国王の言葉に鈴羅が立ち上がった。



「国王。俺は王族だけでなく、王国全体を守りたいと思っております。
ですから・・・王族も護り、国を護る事をお許しいただけますか?」



まっすぐ前を見据えて言う鈴羅に貴族の1人が拍手した。
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