黒と白の羽
「堂々と・・・そんな事言ってるけど・・・ホントは逃げたいんじゃねぇの?
自分の親友を殺したから」



騎斗の言葉にきつく、水月を握った。



「何故!お前がその事を知ってるんだ!!」



「だって・・・草薙家元老院だよ?仕組んだのは」



鈴羅は、騎斗に斬りかかった。



「どうして!どうして・・・」



斜め、横、上、下。



刀身が騎斗の体に触れる事は無かった。



「・・・鈴羅?」



突然、斬りかかるのを止めた鈴羅に富士儀に思ったのか、声をかけた。



「どうして・・・どうしてなのよぉ・・・どうして・・・
同じ事を2度・・・繰り返すのよぉ・・・元老院はぁ・・・」



涙を流していた。



そして、水月を仕舞った。



一歩後ろに下がり、目を閉じた。




・・・口を開いた。
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