黒と白の羽
鈴羅は手足を拘束されて牢屋に入れられた。



「ったく、何だって言うのよ!」



鈴羅一人叫ぶ。



「・・・異世界召喚?」



ひとつの言葉が頭に浮かんだ。



昔、どこかの本に書いていた事を思い出す。



『別世界に来た時は・・・死を覚悟しろ
別世界・・・それは異世界。』



「今更・・・元の世界に帰りたいとは思わないけどね」



ボソッと呟く鈴羅は自分が惨めに感じた。



「馬ッ鹿みたい!!」


今度は、思い出したように叫ぶ。
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