訳あり無表情少女と一途な幼馴染
「おい、何をやってる」
「!?あ…あ、貴方は…!?」
「れ、蓮…さ…ま」

蓮?

「貴女達、彼女を白狐の姫だと知っての行動ですね?」

朔…

「ち、違いますっ!私達はこの女に、立場を分からせようと!」
「聞こえませんでしたか?
彼女は白狐の姫、姫を傷つけるのは白狐を敵に回すって事ですよ?」
「潰す」

紫音…

「紫音。あくまで女、ですからね。手は出せませんからね、ここは頭を使いましょうか」

「雫!」

体がフワッと浮き、仰向けになる
少し動かされただけで気持ち悪い

「うっ…」
「雫!目ぇ開けろ!」
「神凪!」

辛うじて目を開けると、心配そうに見下ろしてる蓮と前原?
前原、泣きそう

「蓮…、前…原…」
「雫っ…」
「な、んで…」
「話は後だ、出血が多い。体もかなり冷えてる」
「…ふっ」
「なんで、笑うんだ」
「ま、え…原、知らね、のに…なって。ここ、に…居るって」
「!?…っ」

前原が顔を逸らす

「…とにかく話は後だ」
「…れ、ん…」
「何だ」
「助、かっ…た…」

保ってた意識を落とした
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