訳あり無表情少女と一途な幼馴染
数日後、やっと雫が目を覚ました

「雫っ」
「雫さん!」
「雫!」
「…っ神凪」

目を開ければ白狐の幹部が揃って私を見てる…いや、1人遠いか
ナースコールで医者が来て、検査へ
目は覚めたけど、体がまだ上手く動かないから、もう少し入院するらしい
検査が終わるまで待ってた蓮達、ホッと安心した表情の中、1人俯いてる
前原は顔を上げ

「ごめん!」

頭を下げてきた

「何で」
「何でって、俺…お前が宮園達に連れてかれるのを黙ってた
蓮に報告しなかった、その所為でこんな事にっ…!」
「…そんな事」
「おま、そんな事って」
「前原、俺の事嫌いだろ」
「!?」
「たまたまお前が同じクラスだから、蓮への報告担当になっただけ
それにあの時、わざと捕まったんだ。
結果こうなった、自己責任だ。お前等は巻き込まれただけだ」
「雫」

一番近くにいる蓮を見ると、…怒ってる?

「何」
「わざと捕まったって、どういう事だ」
「メンドくさくなって、アイツ等の納得するまで大人しくしてた方が楽だと考えただけ」
「お前は、もっと自分を大事にしろ」

蓮は病室を出て行く、それを紫音が追い掛けて行った
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