訳あり無表情少女と一途な幼馴染
14〜影の存在…鷹
紫音side
桜井さんが射抜く様に俺の目を見る

「これから話す事は、誰にも話すな。バラせば幼馴染でも、始末しないといけなくなる」
「!? は、はい」
「影ってのは名の通り、組での影の存在だ、名は…鷹。
組関係やらの仕事をする時に使う名だ
俺の命令次第で、色んな事をな。抗争にも参加する」
「抗争って…」
「下手すりゃあ、銃やら薬やら…相手を潰す為なら最悪何でもありだ」
「…っ、そんな所に、姉さんが…」

思わず姉さんを見る

「心配するな、参加っつっても、護り専門だ」
「組員は、姉さんの力を知ってるんですか?」
「知ってるのは、極僅かだ。
相手からも味方からも隠れさしてる…つもりだけどな、こっちは」

桜井さんが姉さんを見る
俺も姉さんに視線を向けると、姉さんはそっぽを向いて

「つまんない」
「「…」」
「でも、気付く人はいるんじゃ…」
「大丈夫だ、なあ?」
「銃だったら、弾が着弾するまでなんか目視出来ない
軌道を逸らすか、弾自体を消滅させる」
「《サイコキネシス(念動)》?」
「そう」
「…姉さんは自分の意思で、影の仕事をやってるの?」
「うん」

姉さんがそんな危ない事をしてるのは反対だけど、止めないだろうな
なら…俺は
< 167 / 382 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop